【東京】千と千尋の神隠しの油屋のモデル?子宝湯を徹底解剖

目次

はじめに

銭湯に行くだけために、全国あちこちを旅するおふロック(@ohu_69)です。

今回は銭湯好きなら、一度は聞いたことのある子宝湯を紹介します。

子宝湯は、1929年に東京都足立区の先住元町に建てられた銭湯です。

1988年に廃業しましたが、その建築的価値が評価され、現在は東京都小金井市の「江戸東京たてもの」に移築・改修保存されています。

今は入浴することができませんが、建物や浴場を見学にすることができます。

ダイナミックなペンキ絵なども見れるというので、実際に行ってきました。

これまでに300軒以上の銭湯に行き、さまざまな銭湯関連の本を読んできた僕が詳しく解説します!

千と千尋の神隠しの油屋のモデル?子宝湯を徹底解剖

子宝湯は当時の銭湯を建てる2~2.5倍のお金がかけられたとても豪華。

 

千と千尋の神隠しの油屋のモデルになったとも言われており、風情があふれています。

 

外観、脱衣所、浴室の3つに分けてご紹介します。

威風堂々でかっこいい宮造りの銭湯

外観は東京型の神社のような宮造り。関東大震災の復興のため日本中から職人が集まり、彼らの趣向によって、豪華な宮造りの銭湯が誕生したと言われています。

まるで神社!?伝統ある宮造りの建築

宮造りは江戸の神社によく見られる建築で、立派な唐破風があるのが特徴です。

※唐破風とは屋根の妻側の山型になった部分のこと

美しくて縁起の良い見事な彫刻

唐破風の手前には、中央に鷹、周りにマツとスズメが彫られています。奥側の彫刻には七福髪の乗った宝船と縁起の良いものが彫られています。

  

往時の雰囲気を残している脱衣場

脱衣場は時が止まったような昭和な時間が流れています。

木のぬくもりがある番台

今でこそ、フロント式の銭湯が主流になりましたが、昔の銭湯はすべて番台式でした。板の間稼ぎ(泥棒)を監視する役割がありました。年季の入った木が歴史を物語っています。

開放感あふれる格天井

 

脱衣所内は、天井が高く開放感あふれています。これは格天井と言われる、木を格子状に組み、その間に四角い一枚板を張り込んで行った天井です。

重厚さを感じ、贅沢な空間使いをしています。

洋風な照明も魅力的です。

レトロな広告が飾られている

力道山試合や石原裕次郎の広告などが貼られており、昭和30年代のモダニズムを感じることができます。

坪庭や柱時計、昔ながらの体重計、脱衣籠にも注目

脱衣所には、明り取りの大きな窓が取られ明るい光が天から差し込みます。

ほかにも、坪庭や柱時計、昔ながらの体重計、脱衣籠にも注目です。

 

富士山のペンキ絵が映える浴室

さて、浴室内に入っていきましょう。

インパクト大な富士山のペンキ絵が出迎えてくれます。

湯に浸かりながらアートを楽しめる空間

女湯と男湯に渡って、富士山が描かれています。端っこには、3人しかいないと言われる銭湯絵師の1人、中島盛夫さんが描かれたサインも。

富士山はテレビ、下の広告はコマーシャルだった?

富士山の下には、レトロな広告も貼っております。

その理由は、入浴している人たちが富士山を見ている時に、広告も一緒に見てもらうためです。

富士山を見ながら入浴している時に、目に入るように設置したんですね。

富士山は今でいうテレビ、CMがこの広告にあたるというわけです。

洗い場の壁にもなじみ深い昔話のアートが!

カランのある洗い場には、さるかに合戦や桃太郎のワンシーンが描かれるタイル絵があります。

色合いや絵のタッチが柔らかくて、個人的に大好きです。

ほかにも、年季の入った木の桶なんかもあります。

 

子宝湯がある東京たてもの園について

東京たてもの園を、一言でいえば、

風情ある建造物が並ぶレトロなテーマパークです。

江戸後期時代から昭和初期頃の東京の歴史を感じる建物が敷地内に軒を連ねます。

子宝湯以外にも、歴史ある建物が盛りだくさんなので、古い建物が好きな銭湯好きなら、楽しめると思います。

アクセス

子宝湯は江戸東京たてもの園の敷地内にあります。江戸東京たてもの園へは車でも電車でもアクセス可能です。

電車の場合

JR中央線武蔵小金井駅北口からバス5

西武バス乗車(2、3番のりば)。「小金井公園西口」下車、徒歩5分。

JR中央線東小金井駅北口からバス6

CoCoバス(小金井市コミュニティバス)のりばより、北東部循環「たてもの園入口」下車。徒歩10分。

西武新宿線東小金井駅南口からバス5

西武バス:「南花小金井」のりば(小金井街道沿い)より、武蔵小金井駅行き「小金井公園西口」下車。徒歩5分。

車の場合→から

小金井公園の有料駐車場(第1駐車場)を利用しましょう。

駐車料金は300円/1時間(30分超過ごとに100円)です。

入園料について

子宝湯は東京たてもの園内にあるので、その入園料で見学することができます。

(それぞれの施設への入場料はいりません)

ちなみに、僕が訪れた際は「東京大茶会」(お茶のイベント)が開催されており、運よく入場無料で入ることができました。

営業時間&定休日

4月~9月:午前9時30分~午後5時30分

10月~3月:午前9時30分~午後4時30分

毎週月曜日(月曜日が祝日または振替休日の場合は、その翌日)

おわりに

ほかの建物も歴史ある建物ばかりで、魅力的なのであわせて見るのもおすすめです。ミュージアムショップやカフェもあるので、おみやげを買ったり、ほっと一息つくこともできますよ。銭湯好きのみなさん、子宝湯に行ってみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

一人暮らしをきっかけに銭湯にハマる。平日はITベンチャー企業で勤めながら、休日は銭湯やサウナのYouTube動画を作っている。

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